細胞や組織と“にらめっこ”・・自己紹介
市川市歯科医師会 口腔がん検診には 視て触って(視診・触診といいます)調べる1次検診と口の中のこすって細胞をとり(擦過(さっか)細胞診といいます)調べる2次検診があります。
私はその2次検診の細胞診の診断を受け持っている口腔病理医、細胞診専門医です。
歯科医ですが、通常の歯医者さんの仕事ではなく、患者さんから取った組織の一部や細胞の検査、診断をしています。
患者さんの身体の一部にがん細胞があるのか、ないのかを判定していることになります。患者さんの前に出ることほとんどなく、普通は顕微鏡の前にいて、細胞や組織と“にらめっこ”してその結果を主治医に伝える役目です。そのためDoctor’s doctorとかいわれることもあります。
でも常に患者さんのために仕事をしていることを意識して、顕微鏡に向かっています。市川市の口腔がん検診では15年前ほどから最新の細胞診を取り入れて、患者さんの早期がんを見つけるようにしています。
細胞診は患者さんにとっては、ほとんど痛みもなく簡単な作業で診断がつくこともあって早期がん発見にも有効な方法です。
患者さん、歯科クリニック、口腔病理、機関病院がネットワークを組んで、少しでもお口の病気で苦しむ方やその家族の方が少なくなればと願っています。
次回から少しずつ、口の中の病気や細胞診のお話をしていきたいと思います。
東京歯科大学市川総合病院 臨床検査科病理
OC-Pad 研究所
田中 陽一